クロケット&ジョーンズを洗う(その②)
前回、乾燥させるところまででしたので、続きです。
丸二日、乾燥させた状態がこちら。
全体的にはいい感じに見えますが、甲のウイングチップの内側部分の少し色味が異なり、色ムラのようになっていること、また全体がキレイになったことにより、細かな汚れやシミも見えるようになりました。
でも、ヴィンテージシューズに新品同様のピカピカさを求めるのは無理がありますし、ヴィンテージを履くなら、ムラやシミを“味”として受け止めるくらいの余裕がないとダメでしょう(笑)
ですが、せっかくなので一とおりやることはやってみることにします。
まず、ローションで汚れを落とします。
汚れている部分だけやると、より色ムラっぽくなりますので、全体的にローションを使います。
そして、リノベータークリームの投入です。ぐんぐん染みこんでいきます。
この吸いこみ具合がたまりません(笑) 今回も二度塗り。
そして、もっとたまらない瞬間がこの後。
ササっと布で乾拭きすると、驚くべき変化が⁈
まずは片足だけ。分かります?
そうです、右側の靴(左足)が乾拭き後です。
両足をやって、朝日に照らす(笑)とこんな感じ。
もうこの時点で大満足です(笑)
細かい所を見ていきましょう。まずは、左のつま先にあった小さいキズ。
それがこの仕上がりに。目立たない。
右のつま先も、少し汚れがありました。
が、ご覧のとおり。
同じく右の内側にあった黒ずみ、そしてつま先にかけてのサイドのくすんだ感じも…
全然、許容範囲でしょう。
ヤスリで削ってのリペアはやらないに越したことはありませんので、今回はこのまま仕上げに入ります。
ピカピカに仕上げる靴ではないので、サフィールの乳化性クリームを使います。
その仕上がりはこちら!
甲のウイングチップ内側の色味の違いは残ってますが、光もあたっていい感じに見えますね。
繰り返しになりますが、多少のことは"味"としておきましょう(笑)
さらにアンティーク仕上げとかやれば、もっといい感じになりそうな予感はしますが、今回はここまで。
最初はこれ↓ですから、だいぶ良くなりました。
最後に、今回学んだことのまとめです。
・靴底から上がってくるようなシミについては、おそらく水ジミ。丸洗いで消える。
・甲につくようなシミも、多分なんとかなる。(油シミもある程度丸洗いで溶かせる。)
・全体的なくすみ、色ムラは多少の改善はあるけど、完璧には消えない。